未来の世代と文化のための大統領特別使節の話

BTSが、韓国の「未来の世代と文化のための大統領特別使節」に任命されるというニュースを見たのはもう随分と前のような気がするけど、本日大統領から任命状を授与されるということで、朝から賑わいを見せていたアミ界隈。


ニュースを一通り見て分かったのは以下のとおり。

・文大統領曰く「国連から、SDGsの特別行事を開くため、各国首脳を代表して私が、全世界青年たちを代表してBTSが参加してほしいという要請があった」。

・今回の国連総会ではSDGsが主要議題で、BTS20日に開催されるSDGsモーメント行事に出席し、スピーチとパフォーマンス映像を披露する。

・大統領府「これまでBTSは全世界に慰労や希望のメッセージを伝えてきた。今回のBTSの国連総会出席は、全世界の未来世代との疎通を拡大し、主要な国際問題について未来世代の共感を引き出す意味のあるきっかけになるものと期待される」

・なお、大統領は任命状を授与したのち、外交官パスポートと万年筆をプレゼントした。



仕事を終えて帰宅し、スマホを開いて目に入ってきたのは青瓦台(大統領官邸)の中を、大統領の後ろを歩く7人の写真だったんだけど、率直に「わあかっこいい……!」と思った。真っ黒なスーツを着て、ネクタイをして、スーツと合った黒いマスクをしっかりつけて歩く7人の姿は、なんだかすごくかっこよかった。

 

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その後、任命式で大統領から直々に任命証を受け取る様子、大統領とのツーショット、7人が大統領の横に並んで一枚の写真に収まっている様子なんかも見れた。特に8人が一枚に収まっている写真は、7人とも背筋をピンと伸ばしてまっすぐに前を見つめて、とても素敵だった。

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国のトップである政治家からこういった役割を与えられること、そしてそれを引き受けるということは、受け取り方は人それぞれで、ネガティブに捉える人もいるだろうと思う。私もそんな気持ちがは0だったというと嘘になる。


ただ、そういったことが、彼らの国でどのように捉えられ、どのような意味合いを持つのかというのは、日本で生まれて日本で育ち、そして今も日本で暮らす私には正確にはわからない。「国家における自分」をどう考えるか、という点でも、考え方は全然違うのだろうなとも思う。それらを踏まえると、私が勝手にネガティブな気持ちを抱くのは違うんだろうなと思った。


彼らが簡単にこの役割を引き受けたとは思わない。彼らは超熱烈巨大ファンダムを持っているわけだけど、そのファンダムの中でも、ネガティブに捉えたり、こういったことを背負うことになる彼らを心配するファンがいることも分かっていると思う。また、「自国の代表に彼らが選ばれること」を好ましく思わない国民もいるだろうし、国外のアンチだってあれやこれや言ってくるだろうということも分かっていると思う。この知らせを見た、聞いた人が抱く感情を全部全部わかっていると思う。


それでも、彼らはこの選択をした。
ご家族にも相談したかもしれない。会社ともたくさん話しただろう。何より、これまで一番近くで様々なことを経験し、乗り越えてきた大切なメンバーたちとたくさん言葉を交わして、最終的に7人の意思が一致し、決めたことだろうから、その決断に対して私がどうこう言ったり思ったりする必要は無いのだと思う。彼らはもう十分に大人だ。


先日公開された、Coldplayのボーカル、クリスマーティンとの会話の中で、今回の特使に関連してクリスからこんな話があった。
「僕は、あなたたちがその選択をしたこと(特使を引き受けたこと)は本当に重要なことだと思います。なぜなら、グループとしてのあなたたちの声はとてもポジティブで、全ての人を受け入れているから。だから、あなたたちが言うことをARMYは信じるし、政治家や意思決定者に影響を与えられる。それって僕にとってとてもクールなことです。」


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よく「政治利用されている」という趣旨の言葉を目にするけど、クリスは「逆にあなたたちが政治家に影響を与えているんだよ」と。うーん、なるほど。そういう考え方があるね。この言葉は印象的で、すっと自分の中に入ってきた。


PTDリリース後に出演したSBSのニュース番組ではこんなやりとりが。

Q.数日前、「未来の世代と文化のための特別大統領特使に任命されました。最初にオファーを受け取った時、どのように感じましたか。

A.(ナムジュン)(一部略)二度目の国連総会ですが、タイミングがタイミングなので、荷が重く責任感があります。練習生時代からの時間を振り返ると、BTSのメンバーもミレニアル世代であり、1992年から1997年に生まれました。ですから、僕たちは今日の若い世代であるミレニアル世代と一緒に育ったと言っても過言ではありませんし、そして、僕たちは「今」の感情を表現し続けたいと思っています。経済危機とその影響を含む社会的・地球的問題を目撃し、経験したと思いますし、私たちの両親の世代を見ることによって、直接的または間接的にそのような瞬間を経験します。ですから、2021年にこのような危機が起きたとき、僕たちは自分たちにできることをしたかったんです。それが特使であろうと、国連総会であろうと、僕たちと一緒に成長した若い世代を代表し、将来の世代のために、そして恐れ多いですが僕たちの国のために、さまざまなイベントに参加しようと、荷が重いですが幸せな心で、名誉あるチャンスをつかむことに決めました。私たちはできることをして役目を果たし、安全に帰国します。


面倒なファンなので、何かあるたびに色んなことを考えてしまうんだけど、でも、ナムジュンや6人がたくさん考えながらたどりついたこの結論を、まっすぐに受け取ろうと思う。



任命式後、公式ツイッターが投稿した彼らの姿に「#Got_ARMY_Behind_Us」のタグが付いているのを見て、ふわっと涙が出てきた。


炎上した某ビルボードの記事に書かれていた、解散危機にあった2018年にジンくんが言ったという言葉。
「会社もどうだっていい、全てどうだっていい、メンバーとファンを信じてまた始めよう」



ただのファンとして彼らに望むことは、

何かに悩む時、何かを相談したい時、何かを決断しないといけない時、誰かが真摯に耳を傾けてくれる、そして良いアドバイスしてくれる環境がいつもありますように

これからも、会社が彼らの考えを丁寧に聞き、尊重してくれますように

最終的には自分たちで決断を下せる環境でありますように

そして何よりも、いつも、心と身体が健康でありますように、

「今日もいい一日だった」と思いながら眠りにつけますように



任命状授与に伴う一連のセレモニーでのナムジュンの言葉。
「初めに、韓国人としてとても光栄です。大統領が、私たちは国益、さらに外交に役立つとおっしゃいました。そして、アーティストとして、また一人の国民としても”未来世代と文化のための大統領特使”というタイトルで何かが出来るということはとても名誉なことです。実はBTSは、音楽やダンスなどで、今を生きている多くの人たちや若い世代とコミュニケーションをとってきましたが、どうすれば、音楽やダンスだけではなく、私たちが受けた愛に恩返しし、同時に多くのことを差し上げることができるだろうかといつも悩んでいました。ちょうど、大統領がとても良い機会を与えてくださいました。光栄に思い、特別使節として一生懸命頑張ろうと思います。私たちは以前国連に行ったことがありますので、いつものように若々しい活力と情熱をもって、仕事を無事に終えて帰国します。そのような責任を与えられたことに感謝しています。」

 





特使としての最初の活動は、20日の国連総会でのスピーチ。今回のスピーチのテーマは”YOUTH”。公式ツイッターに上がったのはこんな言葉。

“Dear young people,
皆さんにとって、どんな2年間でしたか?そして今どんな世界を生きていますか?
あなたの世界を構成する大切なものや、今の自分を写真や絵文字、言葉で表現してください。
UNで、あなたの物語が始まります。”



全て上手くいくように、彼らのメッセージが、まっすぐ、より多くの人に届くように、そして何より健康で帰国できるように、日本で、心から応援し、見守り、祈っています。